東北地方での演奏活動を終えて

教育学部音楽選修・教育学研究科音楽教育専修 有志
代表 渡辺興司


東北で歌いたいという話が学生の間であがっていたところに、守山先生からbora1気仙沼で演奏をしてみないかというお声かけを頂き、今回の活動が企画された。

8月13 日、水戸から約5 時間かけて南三陸町さんさん商店街に到着し、商店街の方々との交流、及びコンサートの告知を行った。商店街は多くの人で賑わい、活気にあふれている様子であったが、お話をしてみると、現地の方よりも観光で来たという人々の方が多いように感じられた。

その晩、宿泊bora2先の民宿のご主人が、震災当時の話をして下さった。お話の一つ一つからは震災当時の状況の厳しさがひしひしと伝わってきた。ご主人の、「緊急の際に頼りになるのは自分だけだ。」「東日本大震災は過去のものとして忘れられようとしているが、自分の家族や地域の人を守るためには、常に準備をしておかなければならない。」といった言葉からは、災害に対する意識を後世に残さなければならない、という強い思いが感じられた。また、「瓦礫処理のボランティアに来てくれる方がたくさんいるが、子どもの勉強を見てあげる人、一緒に遊んであげる人など、心の面の支援が今の被災地には必要だ。」というお話を受け、私達にできること、やるべきことは何かということを改めて考える機会となった。

8月14 日は、気仙沼からフェリーに乗り、大島に移動した。大島中学校へ行くと、仮設住宅はひっそりと静まり返っていた。ここで私たちが歌うことをどれだけの方が受け入れて下さるのかという不安を抱えながらも、音楽を通して人とつながりたい、一人でも多くの方に聴きにきていただきたい一心で一軒一軒に足を運んだ。

bora3そんな私達を仮設住宅に住む方々は温かく迎え入れて下さった。
コンサート中に歌を聴きながら涙していた方、また歌いに来て下さいという言葉と共にフェリー乗り場まで見送ってくださった方を目の当たりにし、今回の活動を行って本当に良かったという思いが私達の中にこみ上げた。

今回の活動を通して、どんな環境でも、意思を持った音楽が満ちた場所には人と人を結びつける力があるということを実感した。